リットン・ストレイチーについて

ナイチンゲール

ナイチンゲールを誹謗中傷したリットン・ストレイチーとはどんな人物なのか興味があって、彼の生涯を描いた小説「キャリントン」を読んだ。読み終えて、心が暗くなった。どす黒いものが心に残った。この人は幸せだったのだろうか?
リットン・ストレイチーは伝記作家である。本の題名のキャリントンとは、画家ドーラ・キャリントンのことで、ストレイチーの愛人である。キャリントンにはレイフ・パトリッジという夫もいて、3人でロンドンに近いHam Spray Houseに住んでいた。ストレイチーは同性愛者なので、キャリントン夫婦と同居していてもまったく問題なかった。そしてこの3人にはそれぞれ別に数名の愛人がいた。彼らはブルームズベリー・グループという「遊び人仲間」(私にはそうとしか思えない)を形成していた。ストレイチーとキャリントンを中心に「欲望のままに」同性愛・異性愛・不倫を楽しんでいた人生模様がこの本には描かれている。
ストレイチーは歴史上の偶像化した人物を風刺し(茶化し)、イメージダウンさせる手法を得意としていた。ナイチンゲールをこき下ろした『ヴィクトリア朝偉人伝』で、一躍有名人になり、富裕者となり、上流社会への仲間入りを果たした。
ブルームズベリー・グループには小説家バージニア・ウルフや経済学者メイナード・ケインズなどの著名人も参加していて、社会的影響力の強い一団であった。
いずれにしてもこんなグループには入りたくもないし、こんな人たちが医療や看護の世界で奮闘している人々を理解できるとは到底思えない。おぞましい、別世界の住人たちである。

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