これは変だぞ、コロナ対策  

    

西村秀一先生の提言 新型コロナ「正しく恐れる」より

・新型コロナウイルス感染症の世界的流行が、いまだ沈静化しないなかで、
日本の生活に定着したかに見える「対策」は、本当に有効なのでしょうか? 
新型インフルエンザ、SARSなど呼吸器系ウイルス感染症の現場を 経験してきた第一人者が検証します。
・「接触感染」・「飛沫感染」に偏った現在の感染対策(過度の物品消毒・フェイスガード・仕切り板など)を見直し、
世界のウイルス学者が指摘する「空気感染」というルートを重視すれば、「おかしなコロナ対策」が見えてきます
・「生きている」ウイルスの「動き」と「量」で語ることで、「恐れ過ぎ」を避けつつ、
冬に向けた「真のリスク」への正しい対処法を理解しましょう。(新型コロナ「正しく恐れる」裏表紙の帯より)

1 お店の店員や学校の先生などの一般の人たちのフェイスシールド着用

フェイスシールドは、医療従事者が患者から顔に直接飛沫を浴びせられるのを防ぐためのものです。
防御の意味ではエアロゾルの侵入は防げませんし、
むしろ相手の咳を巻き込んでしまって感染のリスクを上げかねません。
医療現場でも、必ずきっちりとマスクをした上での着用が必須であり、
一般の人たちが使うことはお勧めできません。

2 お店の店員や学校の先生などが着けているマウスガード(プラスチックの透明マスク)

   

マウスガードは、もともと食品を扱う人たちが
自分の会話で唾液飛沫が商品にかかるのを防ぐためのもので、
感染の防御には役立ちません。
まわりに広げない目的で払感染に関係のない大飛沫はブロックしますが、
感染にかかわるエアロゾルの拡散防止は望めません。

3 バイキング形式の食事の提供の中止あるいはトングの使用の中止

   

バイキング形式での食事の提供が、集団感染を引き起こしたことが証明されている例はありません。
トングが生きたウイルスで汚染されている、そしてそれによって
感染が引き起こされるというのも想像上のことであり、
実際にそれを示した事例は一切なく、恐れ過ぎの良い例です。

4 スーパーの店員、レストランの給仕の手袋着用

   

これは、たぶん対策をやっているふりのアリバイ的行為でしかなく、
手袋を頻繁に交換しない限り、かえって手袋が一般細菌で汚染され不潔になっているかもしれません。
それよりは、こまめに流水で手を洗うほうがはるかにましです。

5 レストランでの入店前の手のアルコール消毒

   

見ていると手のひらにちょっとだけアルコールをつけて、
形ばかり手のひらを1~2秒こすりあわせているだけの人たちがほとんどです。
食べ物を手のひらで食べる人はいません。
やるなら指先を丁寧に消毒すべきで、そうでなければ単にアルコールの浪費でしかありません。

6 図書館の本の表紙の消毒

   

表紙だけやる意味は? 
各ページもやらなくていいの? 
これも何かやっているふりだけのアリバイ的行為。
たとえ本にウイルスが少しぐらい付いたとしても、そこからのウイルスの回収効率は極端に悪いですし、
時間がたてばウイルスは死んでいます。
本を介した感染リスクは低いです。
そもそも図書館の本からウイルスを検出した人はいません。

7 形ばかりのパーテイション、まじきりシート

   

パーティションは、本来は空気の流れを計算した設計が必要です。
店の会計のところでよく見かける形ばかりのプラスチックの中途半端なパーティションは、
リスクを下げも上げもしません。
設置の仕方次第では、むしろ逆に空気の流れを阻害して、
エアロゾルを内側にこもらせてしまい、感染リスクを上げてしまいます。

8 『マスクの表面はウイルスで汚染されているから、触つてはいけない』という警告

   

それは臨床現場で医療従事者が患者から顔に直接飛沫を浴びせられたような場合であり、
このときはマスク自体を交換します。
そうではない場合には、たとえ仮に空気中にウイルスがいてそれをマスクで防いだとしても、
マスクの表面には生きているウイルスはほとんどいません。
マスクの内部に捕捉されています。
マスクの表面の汚染を気にする必要はありません。
それよりマスクの着用はメリハリが必要です。
近くで誰かが咳をしていて危ないと思ったら、
マスクを隙間なくつけるためのマスクを手で押さえても良いくらいです。

9 ひとりの保護者が誰かの患者の濃厚接触者でPCRをしたら陽性だったので、
  学校全体を4日間休校にして、 校内の消毒実施

 

やり過ぎです。
保護者が陽性でも本当に患者かわからず、その生徒が感染している可能性も考えていない。
これからそうしたことが起きるたびに、あるいは生徒の中からひとり陽性者が出ただけで休校にしていたら、
生徒の学ぶ権利はどうなるでしょうか。

10 部活のバスケットボール、複数の人が触るのでこまめにアルコール消毒

   

部活中にバスケットボール経由で感染すると本気で考えていますか? 
汚染が本当に心配なら、手を流水で洗わせれば済むこと。

11 大皿で料理を提供しない飲食店

   

各自が、とりわけ用の箸で料理を自分の皿に盛ればいいだけ。
そもそも新型コロナウイルスでは、ノロウイルスのように料理を介して感染して複数の患者が出たという、
証拠のあるケースは聞 いたことがありません。

12 屋外でのマスク着用

   

散歩やジョギングをしている人は、神経質なだけで済まされるが、
猛暑の中の登下校の生徒たち、工事現場の作業員、誘導のための警備員までが
マスクをつけている(あるいはつけさせられている)のは、可哀そうというしかありません。
戸外は風もあって、罹るリスク、感染を広げるリスクも限りなく無い。虐待あるいはパワハラに近い。
テレビのレポーターの屋外中継でのマスク着用が、まるでそれがお手本のように放映されているのも、
ミスリーディングです。

13 飲食店のテーブル、椅子、ドアノブのアルコール消毒

   

消毒の必要はない。とくに椅子。
やるとしても、洗剤の入った水で濡らして絞ったきれいな雑巾で
汚れを落とすような水拭きするぐらいで大丈夫。
そもそもそんなところにウイルスはいません。
仮にウイルスがいたとしても単位面積当たり極めてわずかに分散され、
感染性のあるものがそれらの中にあったとしても時間とと もに死んでいきます。
汚れていればアルコールは効かないので最初に水拭きが必要ですが、
それだけで十分で、さらにアルコールで拭く必要はありま せん。
それに1枚のアルコールシートでどれだけの面積を拭くのか。
頻繁に交換しない限り、最後の方は適正アルコール濃度(70~80%)は保証されません。

14 飲食店の二人席、対面着座の禁止

   

他人の対人関係をそこまで縛るのはおかしい。
お互い納得して座ろうとしているのに余計なお世話です。
対面はだめで隣なら良いのか? 
感染防御上、差はありません。

そのほかのやり過ぎ

○学校での校歌斉唱のとりやめ
○地方議会での質問時間の短縮化と制限
○海水浴場の封鎖や富士登山の禁止
○プロ野球の球場の全客席の毎試合消毒
○駅のホームや待合所、公共施設のベンチの1席空けての使用
○営業マンの家庭訪問での使い捨てスリッパの使用
○授業が1コマ終わるたびに生徒に手洗いさせる先生
○学校での生徒の机ごとの透明プラスチック板での囲いの中だけでの  おしゃべりなしの給食
○宅配配達員に対する忌避・配達されるダンボール箱の消毒
○学校や公園の遊具の使用禁止
○サウナの人数制限

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